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エンジニアが自分らしさを大事にしながらキャリアアップをするための社内異動のポイント

キャリアアップ支援
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目次

    はじめに

    エンジニアとして働く方の大半は、新卒で入社した企業で会社員としてキャリアをスタートするのが一般的です。

    エンジニアとしてキャリア形成する上で、配属されるプロジェクトは非常に重要ですが、若手社員の頃、特に新卒として入社した直後に自身の配属に関する希望が叶うエンジニアは、学生時代によほどのスキルを有している場合を除いてほとんどいないのが現実です。

    新卒で入社した際に、最初に配属されるプロジェクトはその後のキャリアを築く上で重要ですが、仮に不本意な配属をされたとしても、すぐに転職を考えるのはお勧めできません。

    エンジニアである前に、いち社会人として仕事を行う上での基本を学ぶということが重要ですので、エンジニアとしての技術を磨くことに捉われ過ぎるのは、良いエンジニアとしてキャリアを形成していく上での妨げになってしまいます。

    中長期的にエンジニアとしてのキャリアを形成するためには、「社会人としてのスキル」「エンジニアとしてのスキル」「チームで力を発揮するスキル」の3つが必要になり、バランスよくこれらのスキルを磨いていく必要があります。

    また、中長期的にエンジニアとしての自身のキャリアアップを考える際に「会社員、副業、パラレルワーク、フリーランス、起業」など、
    様々な働き方の中から検討することが可能になった現在、会社員としてのキャリア形成を考える際には、スキルアップのための転職だけでなく、スキルアップのための社内異動を考えることも有効な手段です。

    こうした状況を踏まえ、本記事ではエンジニアのキャリアアップのための社内異動について詳しく解説していきます。

    エンジニアが自分らしさを大事にしながらキャリアアップを実現する社内異動のポイント

    情報サービス業やインターネットサービスの発展、更にIoTの浸透などの要因により、エンジニアの市場価値は年々高まっています。

    エンジニアにとってこの状況は売り手市場と言えますが、それゆえにエンジニアはキャリアプランをしっかり描き、意図したキャリアアップを図ることが重要です。

    昨今働き方の選択肢が非常に増えていますが、自身のキャリアアップを実現するための手段として環境を手に入れることが本質ですので、手段に振り回されることは避けなければなりません。

    会社員エンジニアとしてキャリアをスタートする方が大半ですので、エンジニアとしてのキャリアアップを図るために転職を真っ先に考える方が多いのが現実ですが、転職を考える前に社内異動を検討することも非常に重要です。

    ここでは、エンジニアとしてのスキルアップだけに目を向けるのではなく、自分らしく働くという観点も含めて、キャリアアップを図る上で考慮に入れたい社内異動のポイントについて詳しく解説していきます。

    1. 異動したい配属先プロジェクトのリサーチ
    2. 異動を実現するための上司や人事、配属先への交渉
    3. 社内異動のポイントとなるプロジェクト内評価を高める
    1. 異動したい配属先プロジェクトのリサーチ

      自身が望むエンジニアとしてのキャリアアップを実現するためには、配属されるプロジェクトが非常に重要になることは言うまでもありません。

      しかし、若手社員として働いている中で、希望通りのプロジェクトに配属されることが会社の状況によっては難しいケースも少なくありません。

      不幸にも、所属する企業に自身が望むプロジェクトがなく、当面そのようなプロジェクトが立ち上がらない場合には、転職を考えることが必要になる場合もあります。

      一方で、所属する企業に自身が望むプロジェクトがある場合には、まずは社内異動の可能性を探ることが重要です。

      こうした場合には、まず自身が望むプロジェクトが、どのようなサービスを手掛けるものであり、どの程度進捗しているか、どのような立場の人間が必要とされているのかをリサーチすることが重要です。

      会社によっては、プロジェクトの内容を一部社内イントラに開示していることもありますが、詳細を知り得ることは難しい場合が多いでしょう。

      そのため、同期や先輩社員のつてをたどってプロジェクトメンバーに接触を持ち、ざっくばらんに話を聞いたり、プロジェクトマネージャーやプロジェクトリーダーにプロジェクトの内容について機密に触れない範囲で情報を聞くことも有効な手段と言えます。

      希望するプロジェクトへの異動を実現する場合、何も調べずに人事部や上司に異動したい旨を安易に伝えることは避けなければいけません。

    2. 異動を実現するための上司や人事、配属先への交渉

      希望するプロジェクトについて、一定レベルの情報を収集した後には、実際に異動できるように関係各所に交渉をかける必要があります。

      異動に関する交渉については、いくつか方法がありますが、おすすめできないのは「希望が叶わない場合には退職を考えている」ということを前提として伝えるやり方です。

      これは、いわゆる常套手段のひとつではありますが、希望するプロジェクトへの異動が叶った場合であっても、しこりを残すケースがほとんどであり、社内評価の低下につながりやすいのも事実です。

      職業選択の自由があるとはいえ、「自身の都合のみを伝え、それが叶わなければ辞める」というのは、上司や人事からすれば一種の脅しと捉えられてしまうからです。

      多少強引にでも進めなければ、状況を変えることが出来ないという判断をした場合であれば仕方のないケースもありますが、最終手段として考える方が無難であることは間違いありません。

      時間は多少かかるかもしれませんが、自身の中長期のキャリアアップを考えた際に、どうしても希望するプロジェクト、あるいは似た性質のプロジェクトでの経験が必要であるということを端的にわかりやすく上司や人事に伝える必要があるため、あらかじめ自身のキャリアプランを整理しておく必要があります。

      そのうえで、中長期的なキャリアアップのために、希望するプロジェクトへの配属が必要だと考えているかを伝え、いつまでにどのような状態になったら異動することができるか?
      を確認することが好ましい対応であると言えます。

      こうした問いかけを上司や人事に投げかけた後に、明確な回答が返ってくれば、その条件を満たすために粛々と努力を積み重ねて結果を出すことに集中することが、希望するプロジェクトへの異動の近道となります。

    3. 社内異動のポイントとなるプロジェクト内評価を上げる

      希望するプロジェクトへの異動を実現する上で決め手となるのは、やはり実績です。

      希望する配属先で増員ニーズが出たり、急な欠員補充のための異動ニーズが出ることもありますが、その際に真っ先にオファーがかかるように実績を積むことは不可欠です。

      ただ闇雲にエンジニアとして技術を磨けば良いかというと一概にそうとは言えず、現在自身が所属しているプロジェクトの中で、自身が担っている役割を一定レベル以上のクオリティとスピードでこなすことは最低限必要となります。

      最低限という表記をしたのには理由があり、それだけでは十分ではないからです。

      エンジニアとしてのクオリティとスピードはもちろん重要ですが、プロジェクトを回していくためには、他のメンバーとの協調・協働・共感が求められるだけでなく、
      自身が周囲を鼓舞しプロジェクトの進行において自分の担当業務以外の面でもプラスの効果を発揮するということまで含めて評価対象になっているため、純粋にスキルを磨けば良いということではありません。

      配属されたばかりの新人であれば、プロジェクトの中でも貢献度は低いですが、早期に異動を希望するのであれば、まずは今自分が与えられている役割を果たして余りあるプロジェクトへの貢献を成し遂げる必要があります。

      これはベテランエンジニアであっても同様です。

      実績があまりない若手社員であればプロジェクトを進めるためにミーティングにおける議事録を積極的に担当したり、手が空いたらプロジェクトリーダーに自分が貢献できることがないかどうかを尋ねてみるなど、積極性を示すことも必要になります。

      自身がエンジニアとしてスキルアップするために必要となる希望するプロジェクトへの異動を実現するためには、プロジェクト内での評価を上げられるだけ上げる必要があります。

    おわりに

    エンジニアのキャリアアップにおいて、どのようなキャリアを積めるかについては配属されるプロジェクトの要素が非常に大きく、配属されるプロジェクトによっては経験できないことも発生します。

    だからこそ、中長期的なキャリア形成において、自身が望むプロジェクトに配属されるように日々行動することが重要であると言えます。

    転職や副業、独立など様々な手段がありますが、まずキャリアアップを実現するためには、社内異動の可能性を最大限検討する動きを取ることが、キャリア形成において重要なポイントであると言えます。

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