Columnコラム

1万人以上の面接・転職相談をしてきた人事経験者が若手エンジニアからよく聞くキャリアの悩みに回答

キャリアアップ支援
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目次

    はじめに

    エンジニアとしてキャリアを形成する上では、社会から必要とされるキャリアを形成するだけではなく、自分らしさを大事にしながらキャリアを形成することが重要となります。

    今後益々需要が高まるエンジニアがキャリア形成を行う上でIT産業の消耗品にならないためにも、技術発展の方向性に対しては常にアンテナを張ることはもちろんですが、
    それ以上に継続可能なキャリア形成の最も重要なポイントとなる「自分らしさを大事にする」という観点を加味することが必要うです。

    自分らしさを大事にしキャリアを形成するとはどのようなことなのかを意識することで、直近の悩みに対してもアプローチは大きく変わってきます。

    こうした状況を踏まえ、本記事ではエンジニアが自分らしさを大事にしながら継続的にキャリア形成していく上で、若手エンジニアからよく聞くキャリアに関する悩みについて詳しく解説していきます。

    若手エンジニアからよく聞くキャリアの悩みを解決する上での考え方のポイント

    若手エンジニアが今後継続的にキャリア形成を行っていく上で、これまであまり重視されてこなかった「自分らしさ」を大事にするということが今注目されています。

    1万人以上の面接・転職相談・キャリアカウンセリングをしてきた経験を踏まえ、若手エンジニアが自分らしさを大事にしながらキャリア形成をしていく上での悩みを解決するためのポイントについて詳しく解説していきます。

    1. BtoB向け開発だけでなくBtoC向け開発に関わりたい
    2. 下流工程の仕事から上流工程の仕事に携わりたい
    3. 今後発展性のある別の言語での開発に関わりたい
    1. 下流工程の仕事から上流工程の仕事に携わりたい

      対企業向けのBtoBシステムの開発を主に手掛けているエンジニアからよく聞く悩みのひとつとして、ユーザーの反応が分かりやすいBtoCシステムの開発を手掛けたいというものがあります。

      これは自身が手掛けたシステムがユーザーに使われる際の反応が見やすいかどうかという点にフォーカスを当てた際に悩みとして出やすいものになります。

      たしかに、企業向けのBtoBシステムはSaaS型のMAツールやSFAなど一部の社員が使用することを前提に創られるものやメールシステムやチャットシステムのように関わる社員全員が使うことを前提としているものまで幅広くありますが、
      個人向けに開発されるBtoC向けシステムに比べ使用するユーザー数の規模が小さくなる傾向があります。

      そういう意味ではBtoC向けシステムの方が反応を得やすいということは事実かも知れません。

      一方で、だからこそユーザーの反応をユーザーインタビューなどを通してフィードバックを受け、より使いやすくビジネスを成長させるために役立つBtoBシステムの開発に関わることはバリューが高いとも言えます。

      自身がキャリアを形成する上でBtoB向けシステムの開発経験、BtoC向けシステムの開発経験のどちらにおいても優劣があるということではなく、
      それぞれ求められるものが異なるため、将来どのようなキャリアを形成したいかを踏まえて取り組むことが重要です。

      BtoC向けのシステム開発を手掛けたい場合には、BtoB向けのシステム開発で培ったスキル・経験をどのようにBtoC向けのシステム開発に活かせるかを明確にすることがポイントになります。

    2. 下流工程の仕事から上流工程の仕事に携わりたい

      アサインされるプロジェクトによっては、ずっと同様の工程を手掛けるプロジェクトを渡りあるいた結果、
      なかなか上流工程の仕事に携わることがないまま年次を重ねてしまったという20代後半から30代のエンジニアは多いように思います。

      下流工程や上流工程の違いはあれども、それぞれに専門知識と高い技術が必要ですが、上流工程においてはプログラミングスキルだけではなく、
      高いコミュニケーション力やドキュメント作成力、マネジメント力、周囲を巻き込む力などプロジェクトを運営するために必要となるスキルを高い水準で求められるようになります。

      そのため「なんとなく上流工程もやってみたい」という考え方で下流工程から上流工程へのシフトを希望してもなかなかアサインされにくいのはこうした能力の有無が問われることにあります。

      重要なのはこれまで培った自身のスキルを棚卸し、上流工程にシフトするために、コミュニケーション力・ドキュメント作成力・マネジメント力・周囲を巻き込む力がどのレベルにあるかを把握し、
      下流工程を手掛ける中であっても積極的にこのような力を活かす場を探し、価値を発揮することが重要となります。

      こうした努力を踏まえて新たな仕事のアサインの際には上流工程を希望している旨を会社や職場に普段からアピールすることが重要になります。

      一方で、会社や職場環境によっては、そもそも下流工程の仕事しか対応できないという縛りがある可能性もあるため、今いる会社や職場環境で努力をすることで希望が叶うかどうかについては冷静に見極める必要があります。

    3. 今後発展性のある別の言語での開発に関わりたい

      現在システム開発においては多種多様な言語があり、開発する目的のサービスによってどの言語を使うかは様々です。

      システム開発の現場では効率やクオリティ担保の観点から、これまで経験をしてきた言語での開発が前提となりプロジェクトにアサインされることが通常です。

      そのため、会社や職場環境によっては同じような目的のシステムの同じようなシステム開発ばかりを担当することが多くなりがちになり、結果として最新の開発言語や技術に振れる機会が少なくなることも少なくありません。

      また、ハッカーと呼ばれるような凄腕のエンジニアと仕事をしたり、これまでにない革新的なシステムの開発に関わることも、所属する会社や職場環境によっては難しい場合も少なくありません。

      そのため、自分らしさを大事にエンジニアとして自身のキャリアを形成していく上で、どのようなプロジェクトで就業していくことが必要かを精査しておくことが重要になります。

      その上で、日頃から次にアサインしてほしいプロジェクトはどのようなものであり、なぜそのようなプロジェクトでシステム開発を手掛けることが自身のキャリア形成にとって必要となるかの情報発信をしていく事は重要になります。

      会社や職場環境によっては、個人それぞれのキャリア形成を最大限加味したアサインが不可能な場合もありますので、気が付けばスキルが上がらないまま年齢が上がってしまうというリスクを回避するのは自己責任になります。

      キャリアアップを考えた場合にはただ悩むのではなく、最新技術を学べる環境へのチャレンジ、研修や勉強会への参加など自ら考え早期にアクションを起こすことが重要です。

    おわりに

    エンジニアは売手市場なので、他の職種に比べ職に就くこと自体は難しいことではないかもしれません。

    しかしながら、自分らしさを大事にしながらキャリアを形成していくためには、会社や職場環境に言われるまま仕事をしていればいいということではありません。

    システムエンジニアとして大成してきた方であっても、必ずしも恵まれた環境でキャリアを形成してきたかと言えばそうとは言えません。

    自身で望む環境を手に入れるためには、自分らしさとは何かを知り望む環境を得るために最大限努力することが必須と言えます。

    自分らしさを大事にしたキャリア形成でなければ継続性はありませんので、そもそも自分らしさとは何かを明確にした上で、
    どのような会社や職場環境であれば望むキャリア形成を実現できるのかを見極め、早期にアクションを起こすことが重要であると言えます。

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